本日ちょっと気になった話題として、下記のようなニュースを見つけました。
収蔵品の整理や老朽化した設備の改修のため本館展示室の公開を休止した奈良県立民俗博物館ですが、その収蔵品について奈良県知事が
「ルールを決めた上で価値のあるものを残し、それ以外のものは廃棄処分することも検討せざるを得ない。」
という見解を示したとのこと。
政治家による文化軽視ではないかと議論が巻き起こったのですが、この記事には博物館側の本音も掲載されていました。
昭和50年代から続いてきた収蔵品の未整理問題。
博物館関係者によるとこの問題は昭和50年代から続いており、実質これからやっと整理に乗り出すような状態とのこと。
その収蔵品の数、約4万5千点。
寄付や委託で引き取った資料は、本来その引き取った時点で取捨選択やデータ整理を済ませなくてはならないところ、それができていなかった結果、収蔵品で溢れかえる状態に。
「やらなくてはならないことを先延ばしにしたツケが回ってきた。」と嘆いていらっしゃいました。

この部分、自分の仕事にも通じるところあるな。
約4万5千の民俗資料をデジタル保存へ。


これについて、奈良県知事は収蔵品すべてを3Dスキャンしてデジタルアーカイブ化し、有識者の検討委員会で保存や除籍のルールをつくる方針を固めました。
除籍された資料に関しては、自治体や民間への譲渡を進め、最悪引き取り手が見つからない場合は廃棄処分するとのこと。
全国の博物館も同じような問題を少なからず抱えているという話なので、この出来事を教訓に全国の博物館は・・・て、なんて上から目線なんだ💧
一般人である自分からすれば、ぜひ廃棄処分は思いとどまってほしいと思うところではありますが、現実はそうもいかないのかも知れません。
ただ、歴史を物語ってきた貴重な資料の数々なので、適切な処理がなされることを願うばかりです。
コメント